必死で孤門君をたすけてみたり、昔の男の出現で(要するにダークメフィストだ)心乱れたりしてる。その副隊長、その場その場で「キャラ違うじゃん」っつーくらい安定してないけど、これって、難しい役所に演技力がついていってないんだな、ってことがわかった。
う〜ん、たしかに、難しいよね、この役。
で、この人が醸し出している唯一の特徴は「こえぇ女じゃ〜」の一言につきたり…
いや〜、後ろから撃つだろうな、とは思っていたが、やっぱり撃ったか、昔の男を。
だいたいね、昔の男、溝呂木真也、アンタ、闇に心を明け渡してダークメフィストになったくせ、「凪、凪(副隊長の名前)」ってうるせぇんだよ。
「凪、お前をむかえにきた」
「凪、お前はオレの側の人間だ」
「お前ならわかるだろう、凪」
お前はママを呼ぶ幼児か。
闇ならたった一人で傲然としとらんか、弱っちい男だな、ほんとに。
んでもって、一生懸命凪を誘惑、っつーより説得して、自分の側に呼んじゃったりして、甘いんだっつーの。
あげく、後ろから撃たれてびっくりしてやがる。
「何故だ、凪?」
「何故って?当然でしょう。ビーストは敵だからよ。」
何故とか聞くなよ、なさけね〜。
お前、ホントに悪魔に魂売り渡したんか?え?溝呂木真也。
こんな惰弱なヤツが敵役だなんて、お母さんはそんな弱い子は知りませんよっ。
そして、びっくりしている昔の男を、凪ちゃんはドカドカ銃で撃ちまくる。まぁ、死にはしないわな、悪いウルトラマンですから。逃げちゃったけど。
それにしてもね、こんなこと言ったらすごく悪いんだけどね、副隊長。
きっと、脚本家さんの頭のなかでは、このシーンってすっごく爽快でかっこいい場面だったとおもうんだよ。
二週間かけて、あわや溝呂木真也のもとへ行ってしまいそうな凪ちゃんを描いて、
それを必死で止めようとがんばる隊長と孤門君を大ピンチに追いやって、
そしてその闇に取り込まれそうになったかと見えた凪ちゃんが、最後の最後で大逆転、悪者、溝呂木真也にでっかい銃でズドンと一発かますんだから。
しかも、その時の表情が「ふっと笑みをうかべてなんの迷いもなく」ってヤツでしょ。「ビーストは敵だからよ」と言い放って悪者をブチ倒す、ふつーはすっごくかっこいい。
でも、でも、でもね、副隊長。
あんたがやるとただ単に「怖い女じゃ〜〜〜」にしかならんのよ。
うう…何が悪いんだろう。
スタイル抜群にいいし、顔も、まぁ…美人じゃないけど、ひどいってわけじゃないし…
ああ、副隊長、アンタのせいじゃないってわかってんだけど、なんか、やっぱり人選ミス?それとも演出のせい?わかんない、わかんないよ、副隊長。
そして溝呂木が逃げて、そこにいたビーストも倒して、(当然、ウルトラマンが助けてくれた)傷ついた姫矢君、ウルトラマンネクサスがよれよれになって去ろうとしてたら、凪ちゃんが呼び止める。
「悪いがおれはお前達についていく気はない。」(姫矢君)
「そんなつもりはないわ」(副隊長)
そしてウルトラマンネクサス、姫矢君に銃を向ける副隊長。
びっくりして止めようとする孤門君。
……またかい
あんたら、それやるの、何度目だ。
このシリーズはじまってからずっと同じことしてるような気がするぞ。
確かにね、状況は変わって、姫矢は味方だってわかったんだけど、なんつーかね、敵だろうが味方だろうが、わけありでかたくなにビーストを憎む副隊長、って姿は全然伝わってこなくて、ただの「怖い女」にしかみえん。しかも「なんだ、この頭の固い女は」って感じにしかなってない。
やっぱ、これって演出悪いの?
銃を向けたとこで次回に続く、だったから、もしかして来週、銃を向けても撃つ気はなくて、ただビーストはビーストよ、って言い放つ可能性もあるんだけど、それはそれでとほほな感じになるんだろうなぁ。
まぁ、なんだかんだいっても、面白く展開してるので、がんばってほしいです、ウルトラシリーズ。
副隊長も演技、がんばれ。最後に化けることを心の底から期待してるぞ、副隊長。