ダークファウストの正体




いや〜、たまげました。

「デカレンジャー」ではドギー・クルーガの声でおなじみの稲田さんがいい味だしていた悪者ウルトラマン、ダークファウスト。
実はあれ、ほんちゃんの悪者ウルトラマン(らしい)溝呂木真也(みぞろぎしんや)が作った操り人形だったのですね。

溝呂木は元、ナイトレイダーの隊員で、どうやらあのこわ〜い副隊長がゆがんじゃった原因の男らしい。

あー、納得しました。女の純情、もてあそばれたんだね、副隊長。そりゃ、怖くもなるわ。


その溝呂木、まだナイトレイダーの隊員をやっているとき、すでに半年後に配属が決まっていた孤門君を弄ぶためだけにビーストを使って齋田リコちゃんの家族を惨殺したのだよ〜。悪いやっちゃ。

しかもリコちゃんを殺したのは溝呂木自身だし。対ビースト用の銃で撃ち殺したのだ〜。ほんに悪いやっちゃーっ。

どうやら、この頃にはすでに溝呂木は悪いウルトラマンになっちゃっていたらしくて、まだまだ謎が多すぎです。副隊長が痛い目にあってるのもこれ以降らしいし。
そう、女の純情、弄ばれたのだ、副隊長。


そしてこの溝呂木、リコちゃん人形にちゃんと生きている間の記憶をうえつけて、ご丁寧にも殺された前後の記憶だけ封じると、孤門君を動物園でたらしこみます。いや、器用だね、溝呂木。

さんざか孤門君をリコちゃん人形でいたぶった後、リコちゃん人形に殺された当時の記憶を復活させ、孤門君を助けにきたウルトラマンネクサスごとメタフィールド(ウルトラマン用異空間)にとりこんで、目の前でリコちゃんをウルトラマンダークファウストに変身させちゃうのだが、そらぁ、孤門君は大ショック、茫然自失。

だってねぇ、いままで可愛い声で「孤門君」って笑ってくれた彼女がいきなり稲田さんのテノールで「ふははは、ウルトラマンネクサス、貴様の最後だ」なんてねぇ、孤門君じゃなくても腰、抜けるって。

それからのダークファウストは、もう絶好調でネクサスをばっしばし痛めつける。
もちろん、声は稲田さん
ネクサス、首絞められて大ピーンチ、
その時、はっと我に帰った孤門君、「やめろーっ」と叫んでダークファウストの顔面に銃を発射する。

そりゃ、孤門君の銃ごとき、屁でもないわな、ダークファウスト。
それでもじろっと孤門君に顔を向けた。
孤門君、びびる。ヤバイ、ヤバイよ孤門君。
ネクサスはよれよれだし、このままじゃダークファウストに潰されちゃう。
後ずさる孤門君、そりゃそーだ。

その時、ダークファウストが孤門を呼んだ。



「孤門君…」



リコちゃんの声で。


そう、いきなりリコちゃんの声で。

今の今まで、稲田さんのテノールだったダークファウストが同じ顔でリコちゃんの声。


うおおおおおお、変態くせーーーーっ。




「ちっ、記憶が残っていたか」
舌打ちする溝呂木。


待て待て待てーっ、溝呂木。そーゆー問題かっ、いや、そういう問題なんだろうけど、変態臭すぎるぞ、この展開。


ちなみにリコちゃんって線が細くてはかない感じの女性なのね。声も細い。で、少し舌っ足らずな感じで恋人の名前を呼ぶ。

「孤門君」

だからーーっ、ダークファウストの顔で呼ぶなっての。


痺れをきらした溝呂木は、ビーストを同じ空間に呼び込んで孤門を襲わせる。庇おうとするけど間に合わないネクサス。

ところが、ビーストから孤門君を庇ったのは誰あろう、ダークファウストだった。
巨大な体を四つんばいにして下に孤門君をかばうダークファウスト、そして名前を再度呼ぶ。


「孤門君…」


ひ〜〜〜っ、だからっ、変態くさいからやめろっつーにっ。


そんなこんなで、一応ネクサスががんばって、孤門君、助かっちゃったんだけど、なんか、ダークファウストの正体に衝撃うけたっつーより、稲田さんの男らしい声とリコちゃんの甘い声が同じダークファウストのツラから出てくる衝撃の方が大きかったような気がする。

孤門君の心のキズ、リコちゃんを失ったことより、その変態臭さにしてやられたんじゃねーの?


ちなみに、溝呂木はやたら副隊長に「君はこちら側に来る資格がある人間だよ」って話しかけるんだけど、ノリはもう、あの迷ドラマシリーズ「サショウタエコ」

あれも悪の権化みたいな元恋人が浅野温子演じるタエコちゃんを闇の世界にひっぱりこもうってしてたんだよね、現実に酷い事件がおこってうちきられちゃったけど。
たぶん、副隊長、これから苦労するんだと思います。がんばれ、副隊長。

そしてうさんくさ〜い隊長さん

胡散臭かったのは単に演出と演技力の問題で、アンタは本当はいい人だったんだね。この人もこれから苦労すること間違いなし。

よくわけのわからん、イラストレーターと呼ばれてる美少年(ダイコンだけど)もこれから活躍しそうだし、ますます楽しくなりそうなネクサスでした。

珍しく暗い雰囲気のウルトラマン、成功してほしいもんです。