懲りずにグランセイザー、みてしまった。

う〜ん、相変わらずオープニング、もっさい曲だ…でも、巨大マシンの特撮はほんとに綺麗なんだよねぇ。




さて、今回も我らがグランセイザー、地球を守らんと、バイトに、本業にいそしんでます。

でもそれが幸いしたようですね、今度は。
ピザの宅配してた炎のトライブ、主人公セイザータリアスこと弓道天馬(今日はキャラ紹介、丁寧だな、おれ)は、若い娘の悲鳴を聞きつける。かけつけると、異星人におそわれているお嬢さん、天馬はタリアスに変身して異星人を追っ払います。


ほらね、こうやって日常に異星人、ばりばり入り込んでるじゃない。少なくとも週一回はやってくるんだから、いいかげんバイトやめて地球守れって、セイザータリアス。

っつーか、国家予算から少し出してやれよ、生活費。



で、都内あまたある病院のなかで、またまた風のトライブ、セイザーレムルズが勤務する病院に娘さんは運ばれます。丁度、セイザ−レムルズ、伝通院あきらが勤務中だったりしてね、更に水のトライブ、セイザーパイシース、魚住愛ちゃんが看護婦してたりする。なんて好都合な脚本、感心するばかりです。


しかし、こりゃあ些細なこと、今回のぶっとびポイントは全然違う所にありました。


結局、ストーリーは、日系人宇宙パイロット、ヘンリー若杉(なんか、すっごい名前)が宇宙人に体をのっとられていて、そいつが悪さをするのをグランセイザ−達が解決するってヤツなんですけどね。


ヘンリー若杉が宇宙人に体を乗っ取られているってのは、NASAも気付いています。で、監視要員を派遣して見はらせてンだけど…


いや〜、今どき、黒いサングラスに黒いロングコート、さらに黒い帽子(ほれ、イギリス紳士がかぶるようなあれだ)を身につけた監視要員なんていたんだねぇ。

ゴレンジャーの時代に遡ったかと思ったよ。

もう、それって怪しすぎるだろう。道でそんな格好の男とすれ違ったら100人中100人が振り返ると思うけぞ、NASAのエリート監視員さん。


しかも、若杉さんや天馬君が振り向いた途端、ささっと音がするくらい派手なアクションで物陰に隠れるってどーよ。

「あなたを見張ってます」って宣伝してるようなもんでしょ〜に。

第一、あんた、監視のプロなんだろ。だったら素人に気取られるなよ。あげく天馬に先回りされて捕まっちゃってるし。

あんた、ホントにNASAの派遣したエージェント?ウソなんじゃねーの?



まぁ、怪しい監視員さんの報告で、国防省がのりだしてくるんだけど(グランセイザーの世界では、日本に国防省があって軍隊がある。自衛隊じゃない)ヘンリ−若杉を処分(つまり殺す)って決まったらしい。

怒る天馬、ヘンリー若杉の娘に「おれが絶対お父さんを取り戻してやる」って宣言して飛び出して行く。ヒーローだね、天馬。このあたりは王道だ。


その頃、堀口博士(グランセイザーの要になってる考古学者)が、ヘンリ−若杉にとっついてる異星人のナゾを解明しています。

セイザータリアスと闘った時、異星人が流した体液を調べていたんだけど、それって生物学者の仕事なんじゃないかな〜、ってことはおいときましょう。


わ〜、堀口博士ってすご〜い。考古学者なのになんでもできちゃうんだ〜

ってことで。



たまたまその体液を古代文明の遺跡からでた水晶板に近付けたら、いきなり水晶板が光って3D映像をみせてくれたのだな。

すべてを悟る堀口博士、あったまいい〜。

オレ、説明してもらうまで、何の表現かわかりませんでした。

で、堀口博士がいうには

「若杉さんの体を乗っ取っているのは、超古代の戦争で死んだ、異星人の亡霊なんだ。彼は自分がすでに死んだことを知らずに、地球への憎しみをもったまま何億年も宇宙空間を漂っていた。この水晶板で彼に自分はもう死んでいて、戦争は終わったんだということを教えてやればいい。」






…………………えーっと…………






グランセイザーって、ヒーロー特撮ものだよね。
陰明師、とかじゃなかったよね…



ヒ−ロー特撮には確かにモンスターは出る。異星人も出る。怪獣も出る。


異星人の亡霊?


いや、確かに、初代ウルトラマンにも「怪獣の墓場」とか、亡霊怪獣とか出てたけどさ。
ティガにも古代の亡霊ってネタ、なんかあったけどさ。


でも、でも、でもね、亡霊ネタのときは、それなりに最初、皆うろたえてるんだよ。

実体がないってどういうことだっ、とか、亡霊なんだろうか、これはっ、とか騒いだり恐怖したりして、(特に夏定番の幽霊もののときは怪談仕立てになるし)それから成仏させるなりなんなりで解決してたんだよ。



「彼は数億年前の戦争で死んだ異星人の亡霊だ。水晶板で自分が死んでいるんだと教えてやれば大丈夫だろう。」


いや、そうナチュラルに言われましても…


「おまわりさんっ、三丁目の角に先週死んだ男の人が出るんですけど、道歩く人歩く人にとっついて通行の邪魔なんですよ。」

「あ、どうも自分が死んだってわかってないケースですね。わっかりました。とりあえず、事故の詳細をかいた立看板設置しますので、それ読んで成仏してもらいましょう。」


そう言ってるんだよね、堀口博士。


グランセイザーの世界では当たり前のことなんでしょうか。
奥が深すぎてわからん…。



ともあれ、異星人の姿になった若杉さんに対峙したセイザ−タリアス、天馬君。必死で呼び掛けるけど効果ありません。

そこへ「秘密を解明」した堀口博士とセイザーミトラス、ミカさんがかけつけて叫びます。

「この水晶板を使うんだ。」

天馬君には一切の説明なし。だけど、きっと以心伝心なのね、セイザ−タリアス、天馬君は、水晶板をひっつかむと異星人の放つ殺人ビーム(なつかしい表現だ)にぶちあてます。



おっおいっ、いいのか、天馬っ。そんなことしてっ。
っつか、堀口博士、いいの?そんなことさせて。


それ、大事なものなんでしょ。
グランセイザーのナゾを解きあかす資料なんでしょ。
壊れたらどーすんの。


異星人が放ったのは「殺人ビーム」であったにもかかわらず、水晶板にあたるとそれは異星人、正確な名前はウオフ・マナフの戦士、フェドラだそうですけど、そいつに跳ね返って3D映像が現れます。何か知らんけど、フェドラ君、あっさり納得して成仏しちゃう。


何億年も宇宙を漂っていた怨霊にしてはあっさりしたもんです。


ま、三十分番組ですから。責めませんよ、別に。


ヘンリ−若杉も元通り。心配してかけつけた娘と手を取り合って喜びます。良かったね、皆、丸くおさまって。

地球は今週も救われた。


ちなみにヘンリ−若杉さん、日系人アストロノートって設定ですけど、もしかしてホントは「日本人アストロノート」だったんじゃないかい?
あのとんでもない演技のせいで、「日系人」に変更させられたんじゃないかって気がすごくした「ヘンリ−若杉」さんでした。