「グランセイザー」
この名を聞いて、ああ、あれね、とわかるあなたはかなりの特撮好き。
そう、ついに、あのウルトラマンシリーズのスタッフが戦隊ヒーローものを出してきたのだ。東○に対して○宝の肝いりで。
今朝はその3回目、まぁ、主人公ぞくする炎の戦士が3人そろいました。
計、十二人ヒ−ロ−戦士が出てくる予定で、いまのとこ6人でたのは無難な作りでいってるでしょう。
十二人も戦士出るって、大丈夫かいな、と不安になったあなた、大丈夫なんです。戦隊モノを見続けていると、そのあたりは読めてくる。どのオモチャを重点的に売り出すからどのあたりに話もってくるな、とか、メインをどいつにもっていって数あわせてくるな、とか。(いや、そんなこと読めてどーするよって、どーもならんですわな、ははは〜、だからオタク…)
さすがにウルトラマンティガだのガイアだのコスモスだのダイナだのと手掛けたスタッフ、特撮はむっちゃくちゃクオリティたかいです。金もかけてます。
なんたって火薬使ってるよ、バンバン。
お馴染みの戦隊シリーズなんて、初回に集中して使うかラストに使うかしかできないのに、資金力の違いを見せつけられるようですね〜。CGもきれいです。今にもガッツやスーパーガッツやシグの戦闘機が出てきそうです。それくらい背景も戦闘機も宇宙船もウルトラマンしてます。
ストーリーも正統派の作り方だし、役者もそこそこのもの使って、「なんじゃこら〜」っつうダイコンはおりません。特撮お馴染みの赤星昇一郎さんがレギュラーっていうのも嬉しかったり。つまり、これはか〜なり期待できる作品になるやもしれません。ただ、ただ、ただ…
ヒーローアクションがかっこよくないんだよ…
うっわ〜、これは結構致命的欠陥だよ〜〜〜。
これまで、重量感のある、というか、重量感をださなきゃいけないアクションばっかり撮ってた人達だから、しょうがないのかもしれない。だって、怪獣とウルトラマンだもんね。重いの重くないのってそりゃ重かったんだよ、体重。
しかも、ミニチュアセットのなかで、巨大ヒーローがいかにカッコよく動くか、ってことやってたスタッフだ。等身大ヒーローは扱いにくいだろう。
しっかしね〜、まずスピ−ド感でてないよ、全然。
でね、スローモーションにするタイミング、間違ってる…
スーツアクターのアクションは上手です。私もあんな外回し蹴りに二段回し蹴り、やってみたいものです、がぁ…
がぁ…………
カメラーーーッ、その角度はなんだーーーっ、
このコマ割りはなんだ、監督ーーーっ、
体術がすぐれているとわかるだけにもったいない。
そしてだな〜、通常の風景のなかで、ヒーローかくあるべしっつーアングルがなっとらんよ、
ヒーローはただ突っ立ってちゃいか〜〜ん。
ビシーッっときめにゃあ、ビシーっと。
3人並んですごむときにはだなぁ、並び方っちゅうのがあるっての、並び方。
崖の上から声かける時はだな、下から見上げて、「うわぁ、出た〜〜〜」っつうくらいの威圧感がなきゃいけないの。
そのあたり、ゴウライジャーの登場シーンを見習うんだ、あれは完璧だったぞ、あれはっ。
クールタイプのヒーローが遠くから歩いて登場するときにはだな、ブルブラックの登場シーンに学べ、ブルブラックの。中途半端にポーズとったらあかんのじゃあっ。(このあたりの名前がズバっとわかるあなたは友だ、友)
木をずっぱり切り裂くシーンでだな、はじめっからスローモーションしてどーするよ、
オーバーアクションするときゃ徹底しろ、
自然のななめの光線、もっといかせ、カッコよくいかせなくて屋外ロケの意味はないっ。
ぜいはあぜいはぁ…
いや、いいたいことはまだあるんだが、まぁ、でもあの優秀なスタッフです。あのウルトラシリーズのスタッフだ、きっと回を重ねたらクリアすると信じてる。
なによりも、誠実な作り方に共感できることしきり。
過去、12CHでオタク受けだけした「シャン○リオン」っつう、ゲスなシリーズがあったが、あれは戦隊もののスタッフが勘違いしたとしか思えない作りをしてました。アイディア、デザイン、ともにすばらしかったのに、どーすればああも外道なものができるのか不思議でならなかったのだが、グランセイザーを見ながら納得。要するに、あれは奇をてらったスタッフの自己満足だったんですな。その点、グランセイザーは本当にきちんと作っている。ちゃんと子供達のことを考えて(いや、オモチャをどうやって売るかだけじゃなく)良質なヒーローものを作ろうという意欲が見えます。
どーも勘違いする人々がいるのだが、子供のための作品っちゅうのは本物じゃないと駄目なんですぜ。そして、作り手に、「これをオレ達は伝えたいんだよ」っていう情熱がないとだめなんです。細部までだからこだわりをみせて、しかも芯がとおってなきゃいけない。俳優の力に全く頼れないだけに(ごめんよ、だけどダイコンなんだもん)スタッフの力量がものすご〜く出ちゃうのがヒーローものなんですね〜。とにかく、これからちょっと注目のシリーズなのでした、グランセイザー。
にしてもさ、ヒーロースーツのマテリアル感がすっご〜くプラスチックしてるんですけど、あれも何とかならん…かなぁ…ロボットとかかのデザインも…いや、多くは語るまい。とにかく、がんばってくれ、グランセイザー。久々に骨のある作品を期待しているぞ〜。
今日、上から落ちてきた土砂が発砲スチロールじゃなくて本物の土砂だったのに微妙に感動したってことも付け加えておこう、ビバ、ウルトラマン、じゃなかった、グランセイザー。
☆☆☆☆
これ、日記にかこうとしたら、字数オーバーでだめだったのだよ。だからってファイル作るかな〜こんなもん、と突っ込んでくれるなくれるなくれるな(エコー)