15話以降、ほぼ一ヶ月とにかく毎週これでもか!と痛めつけられてたアルベール君。
ようやく目をそらさずに見ることの出来た今回の20話「さよなら、ユージェニー」
例によって見所満載の展開でして。




えーと、ペッポのアルへの愛の告白があんなにも意味深長な演出でなされたワケって何なんですか?

ってか、あのー、もしかしてペッポが男の子って伯爵の冗談でもなんでもなく本当なわけ?もしかして?
ペッポは人を騙すために女の子の格好してるけど、本当は男の子。それを知ってるのはアルベールやフランツや伯爵だけ。モンセール家の人々は勿論、視聴者もしりませんでした。ってな事なんですか??


もしそうならペッポがやたらアルベールの入浴をのぞいててもアルが意に介さないのも道理だし…。あの女装…って…うーんと、「メイド」としてでなきゃ雇ってもらえないからあの格好ですか?
だって、何で敵味方になったとは言え、女の子が男の子に「好き」って気持ちを伝えるのにあんなに覚悟決めなきゃいけないわけですか?伝えられた方はあんなに驚かなきゃなんないんですか?
という疑問が渦巻くペッポの告白とか。


縦ロール(アンドレア)のナルちゃん入浴シーン(薔薇の花を浮かべたバスタブで、ゆっくりと傾けていたワイングラスを握り込み、割れたガラスの破片で傷ついた自分の手の血を恍惚と舐める、なんてシーンに爆笑してしまうアンドレアのキャラって最高!)とか。


アルのメイドコス(すげぇ〜かわいくって笑っちゃったよ)とか。


ダスティン・ホフマン以降、悲しみにくれる花嫁奪取は結婚式会場で!の伝統に乗っ取った逃亡劇とか、まあサービス満点だったんですが、やはりフランツの遺書に、全部吹っ飛びました。











17話で、フランツがユージェニーに託したアルベールへの手紙をアルはようやく読むことが出来ました。もうずーっと気持ちの整理がつかなくて怖くて、悲しくて読めなかったあの手紙です。


それまで、自分を責めたり、親を責めたりで、フランツの死を受け入れられなかったアルベールですが、ユージェニーの危機(目の前の現実)に自分を哀れんでばかりもいられませんです。はい。という事で大活劇をやらかしてユージェニーを奪い返し、彼女が自分自身の意志と力で生きていく道を探す決意をし、未来へむかって旅だったその後、空港まで送ってくれたルノーの車の中で、ようやく読む事が出来たワケです。


ちなみにこの旅立ちの別れのシーンは、大変美しいシーンでしたが、この二人多分、今後恋仲になることありませんね。12話での初々しさが嘘のような熱烈なキスまでしてたけどさ。
なんというか一番大切な友人として、これからは互いの心の中に生きていくと思いますよ、あれ。



遺書の内容はフランツが語り掛けるような演出をされてて、これが又、泣かせる。



フランツ……本当にアルの事好きだったんだなぁ。



つきつめると「お前が友達でよかった」という別れの言葉だったんだけど、その手紙に込められた真摯な愛にアルベールだけでなく、見てるこっちまで目頭が熱くなる。
だってねー、あんな事言えないよ、普通。


「この手紙を読んでいる時は俺はもうお前の側にはいないだろうけど、アルベール、誰も恨まないでくれ。もしも人を恨みそうになったら、俺たちの子供の頃を思い出してくれ。どんなに傷ついてもまっすぐに人を愛する事しかできなかったあの頃を。俺はお前と一緒に過ごせて、本当に幸せだったんだから……」

って、出来すぎだよ、フランツ。本当に15歳なのか?年齢詐称してねーか?っつーくらい、大人。いいヤツすぎるだろ。


アルベールがずーーーーーっと泣いて、泣いて。ルノーも泣いて。見てるこっちも泣きそうでした。





アルベールの天然振りは、その純粋さゆえですが、やはりこの子の強さってのはその純粋さです。
その純粋さに彼の友達達はみんな絆されてるわけですよ。
友人には本当に恵まれてるぞ。アル。世間が彼を貶めても、友達達はみんな彼の味方。
ルノーだって、ポーシャンだって、リュシアンの兄貴だって、みーんなアルの事、大切な友達だと想ってる。


味方という意味では伯爵家の人々もみんな伯爵の味方ですが、彼の復讐の手助けをすることはできても、彼の悲しみを癒す事はできなかった訳だから、やっぱりアルベールの方が恵まれてるといえるかなぁ。


フランツの手紙を読み、もう一度、伯爵を対峙する決心をするアルベール。
フランツの気持ちがきちんと伝わった(と、思われる)アルベールの表情に、傷ついても前を向いて生きていく希望の光を見ました。



15話での伯爵の「自分を想ってくれているかもう一度尋ねよう」という言葉は、おそらく最終回で再度、出てくるんだろうと思いますが、その時にアルベールがどんな答えを出したとしても、今のアルベールから出た言葉ならば(視聴者が)受け止められるものになるような気がします。



そして来週はどうも親世代が止めの一撃でやられそうですね。伯爵から。
親世代に関しては、自業自得というか因果応報なんで、あんまり同情心がわきませんがとばっちりを受けてる子世代は本当に大変だしかわいそうだよ。
アルベールしかり、ユージェニーしかり。フランツなんてその最たる被害者だもん。
でも今回少しだけ、「希望せよ」という言葉を信じられるようになりましたわ。




申し込んだDVDの1巻がまだ届いてないんで(送料ケチってファンブックと同時発送で頼んじゃったもんだからさー)第一話がまだ見れないんだけど、DVD届いたら第一話から感想書くを想うわ、ワシ。





本当、こんなにアニメにハマったのって子供の頃以来だよ。