最近のアニソンがちょっと凄い事になってる。
特に深夜の、完全に「コドモ関係無いでしょ」な時間帯にやってるアニメの音楽。
いやね、今(火曜日深夜)ひさしぶりに「モンスター」見てたらエンディングがデヴィッド・シルヴィアンからフジ子・ヘミングになってて相当びっくりしたもんで。
しかもあの フジ子・ヘミングに歌、歌わせてるし!
大体、このアニメ、デヴィッド・シルヴィアン使った段階でワシの中では相当 びっくりだった訳です。
そもそもこの人、多分未だに「Japan(というロックバンドが80年代のイギリスにあったのです)のヴォーカル」って認識が日本じゃ強いと思うんだけど 、最近の作品はJapan時代のグラマラスなファンク路線から一転、内証的で極めて質の高い音響/エレクトロニカ作品を次々と生み出してるんだが特に最新作「ブレミッシュ」は本当に素晴らしくて、ゲストで参加のデレク・ベイリーのギターや、エレクトロで参加のフェネスの一癖も二癖もある音をきっちりと自分の作品の中に昇華させてて涙出そうな位、美しいの。
で、その「現在のデヴィッド・シルヴィアン」の音をちゃんと認識したあのエンディング曲はアニソンである事を越えて、強くワシのハートに響いちゃったワケだが、さらにその上をゆくびっくりのキャスティングが今回のフジ子・ヘミング。
今や日本で一番有名なピアニストにピアノ弾かすんじゃなくて、歌、歌わせるってのは、これ相当チャレンジだろ?。
しかもこの歌が、良いんだ。
何と言うか、女版トム・ウェイツみたいな感じで。
イギリスの作曲家 、ギャヴィン・ブライヤーズの大傑作アルバム「イエスの血は決して私を見捨てたことがない」の中で歌うトム・ウェイツの、なんとも形容しがたい、切ないまでの絶望と、深い悲しみ、それでも生きる事へのかすかな喜びがないまぜになった歌声を彷佛とさせる、嗄れた、淡々としたフジ子の声。
いやぁこれ、本当にまいっちゃった。
ほとんど確信犯的な仕事なんだけど、はい島邦明(はいの字、なんか上手く出てこんのでひらがなで)さすがです。
しっかし良く思い付いたな〜、フジ子・ヘミングに歌わせるなんてアイデア。
そして別の意味で「よっく思いついたなー」と、腰が砕ける方向でびっくりしたのが「月詠(MOON PHASE)の「ネコミミ・モード」。
なにげにテレビつけっぱなしで仕事しててあの曲が流れてきた時は「すげーパクリだなー、こんなに思いっきりパクって大丈夫かよ?」とかなり本気で心配したのに、本家でやんの。
何やってんだディミトリー?そんなに日本のアニメ好きか?でも、あれ、思いっきり引くぞ? 普通のファンは?と、これ又相当びっくりしました。
(あれは元々、ディミトリー・フロム・パリスというフランスのラウンジ/ハウス系のアーティストの「ラブ・ラブ・モード」という曲)
月詠の前にやってるアニメ「ファンタジック・チルドレン」が、なんでこれが深夜枠なの?ちゅー位、よくできた作品なんだが、これもエンディングにロシアの歌姫オリガを起用しててこれにも驚いたけど、アニメ自体の作風とオリガの声がよくあってて派手さはないんだけど良い曲なんです。で、そのまんまテレビつけっぱなしにしてたらアレだったもんで…
何なんですか、最近のアニソンって?
なんかもっと凄いものも出てきそうで曲の為に新作アニメのチェックしちゃいそうです。ワシ。