シュウ君、しっぽが焦げました




シュウが焦げた。
いや、しっぽが焦げたの、しっぽ。

十一月三十日、日曜日、夜、晩御飯も終わり、全ての茶わん、皿を流しにさげて、ちょいと緑茶のもうかいっ、てやかんを火にかけた。生ゴミは漁られないようソッコー外のゴミ袋へ。なんたってほれ、ウチの子達は育ちがよいもんだからね、生ゴミが珍しくてたまらんのよ、はっはっは〜(物は言い様)

で、お湯がわくまでコタツにすわってたら、なんか香ばしい匂いが漂ってきた。

おっかしいなぁ、するめも何も焼いてないはずなんだけど…

流しをのぞいても、やかんが火にかかっているだけで変わったところはない。諦めのわるいシュウ君が流しの上に乗ってうろうろしてるだけで特にいつもと変わったところは…

って、シュウ〜〜〜〜〜〜〜〜っ
シュウのしっぽから煙りがあがってる〜〜〜〜〜

「シュウく〜〜〜んっ」

飛んでいってしっぽ掴むと、毛の先端に赤い炎が。

あの、糸屑に火がついた状態を思い浮かべて欲しい。ちりちりと燃える、あれである。

ぎゃ〜〜〜〜っ、尻の毛に飛び火してる〜〜〜〜っ。

バシバシと尻を叩いて鎮火する。

突然、しっぽと尻を叩かれたシュウ君は、
「あ、やっぱ流しの上に乗ったの、まずかった?」
って顔してのんびり逃げていった。


……………お前ねぇ、死ぬよ、マジで。


シュウ君は長毛種の血が混じってるらしく、毛がやたらとフワフワしている。しかもしっぽが長い。胴体と同じくらいの長さがある。そのフワフワでなが〜いしっぽを振りながらゴミ漁りしていたもんだから、やかんをかけていたガスの火が燃え移ったらしい。

危ないだろー。
今回、お母さんが側にいて、焦げ臭い匂いがしたから、焦げただけですんだけど、ホント危ないだろうがっ。

当人、全く自覚なしで、ペロペロ焦げた部分を舐めている。

シュウ君、もう、お母さん、涙でそうだよ、こう、なんつーかお前の鈍さっちゅーか呑気さにさ。

目が離せん。マジに気をつけよう。ガスの火をつけた時には猫に注意。

余談だけど、今年の夏に死んだピーはストーブで背中を焦がしたことがある。ガスストーブの前でトロトロねむっているピーの背中から何やら煙りがあがって焦げ臭い匂いがたちこめて、ああ、そうだよ、あの時も火傷する直前でバシバシ叩いて消したんだった。しかも奴はどっからみても立派な短毛種。

気付けよな…

プスプス燻っている背中の毛を眺めながら、とっても情けない思いをしたことがあったんだった。その年の冬、ガスストーブを処分して外排気式の石油ファンヒーターに変えたんだよね、いや、別に猫のためだけじゃないんだけどさ…

それにしても、ウチの猫達ってほんと鈍い。猫か、お前ら、正真正銘猫なのか。
頭抱えたくなってるお母さんでした。ううう…