「報告書、一段落だな」
「おぉ、人も途切れたしちょっとお茶にするか」
「あれ、イルカ、その袋なんだ?」
「へへー、お茶菓子。アカデミーの研修会の余ったやつ、持ってきたんだー」
「でかしたイルカ」
「また一杯あるなぁ」
「三代目がどっさり買ってくださったんだ。みんなで分けたんだけどまだ余ったから」
「寄越せ寄越せ」
「事務局のみなさーん、イルカがお茶菓子持ってきましたよー」
「お、うみの君、気が利くねぇ」
「うみの中忍、ゴチっす」
「うみのさん、いただきますねー」
「あら、たまごボーロの袋、たくさんあるわねぇ」
「うみの中忍、たまごボーロ好きとか?」
「はぁ、まぁ。好物なんです」
「へぇ、お前、たまごボーロ好きなの?」
「見た目裏切ってたまごボーロ好きなんだ」
「あの口に入れるとホロッとくずれる感じがいいんだよ」
「どれどれー、イルカの好きなたまごボーロ、頂いてみよーか」
「いっぱいあるからいいだろ?」
「こっちの袋開けるぞ」
「たまごボーロたまごボーロ」
「おい、そんな乱暴に手ぇ突っ込むな。砕けんだろが」
「たまごボーロたまごボーロ」
「だからそっと扱わないと丸いのが砕けるって」
「イルカの好きなたまごボーロ〜」
「よせって。あぁっ、砕けてるっ」
「別にいいじゃん、どうせ食べるんだし」
「やめろぉっ」
「いっぱいあるじゃんかよー」
「たまごボーロに、たまごボーロに優しくない奴にたまごボーロを食う資格なーいっ」
「「わははははは」」
「やめろぉぉぉぉ」
「一所懸命だねぇ」
「あ?」
「ほらあそこ。受付カウンター」
「イルカか?」
「うん、たまごボーロで一所懸命なっちゃって」
「あぁ?」
「可愛いねぇ」
「紅の方がオレは可愛いぜ」
「そぉ?ヒゲは紅可愛いの?」
「おぅ、お前はイルカが可愛いのか」
「ん〜、そだね」
「報告書、出しにいかねぇのか?」
「もちょっと見てようかな」
「おぅ、そうか」
「うん」
|